ホテル客室清掃のお話。

ホテル客室清掃についての色々な話を、現場作業から現場責任者、担当者まで経験してきた人が語るっていうブログです。

"ホテルの客室係が言いたくても言えない9つのこと"という記事について

www.businessinsider.jp

 

PVを考えると、記事タイトルを私も工夫すべきだったかな、と思いました。「たった一つのこと」とか「凄過ぎる」、「〜の衝撃」などとタイトルをつけるとSEO的には良かったのかもしれませんね。PVなんか気にしたこともないです(のくせにアクセス数グラフはよく見ますw)。

 

この記事、捏造じゃなくて本当に経験者に聞いたみたいですね。結構リアルかなーと。では、一つ一つチェックして行きましょうか。

 

1. チェックアウトのときは、部屋の中の全てのものを「オフ」に

 

ホテル客室の仕様と言いますか、多くのホテルが用いているカードキーやキーホルダを差し込むスイッチ形式になっている部屋タイプであれば、キーを持って客が部屋を出たらテレビや照明などは消えてしまうので、実際のところはあまり問題ではありません。でも、時々どういうわけかキーを挿したまま出て行かれたりする客もいますから、こうした状況が困るという場合もあるかも知れません。もちろん、スイッチ形式になっていない部屋タイプだとオフにしてもらわないと困るという場合もあるでしょうが、その場合でも在室中なのにテレビなどを消されている場合もあると思うので、逆にどっちにしてもノックするなどで確認する必要はあるかなーと思ったり。なので、私の意見としてはお客様はオフにするかどうかは気にしなくていいと思いますね。

 

 

2. ホテルで髪を染めないで

 

全面的にこれにはほぼ同意。記事では清掃に手間がかかるとありますが、私の経験では基本、毛染め剤の汚れは大抵の場合取れません。毛染め剤の成分や汚れのついた箇所の素材にもよるのかもしれませんが、取れなくて困ったことは一度や二度ではありません。これ、毛染め剤には大抵注意書きに書いてあるのです、壁や床などに付着した染料はすぐに洗い流せ、と。毛染めはするなとまでは言いませんが、毛染めしておきながら後始末をきちんとしないなんて非常識だと思います。

 

 

3. 使ったリネン、タオルはまとめて置いておいて

 

 これはどうかな。私個人の意見では、お客様にそこまで求めるのもどうかなぁ?という気がします。シーツとかベッドから剥がせって、そりゃ求めすぎだと思うし、まとめておかれたって、ちゃんとまとめられてるかどうかはチェックしないといけないし、お客様の私物が紛れ込んでる可能性もあります。そうしたことを考慮すれば、大して時間の節約になるとも思えないようなこの件に関しては賛同出来ません。やっぱせっかくホテルに来たんだから、お客さんだってそこまでしたくないじゃん。自分がホテルに泊まったらどう思うか、を考えるべきなんじゃないのかな? あるいは客室清掃係は自分の仕事は何かをきちんと認識すべきだと思います。

 

 

4. チェックアウトの前に、ベッドメイクはしないで

大抵のホテルでは、シーツ・デュベ等のリネン類はクリーニングされアイロン掛けされたものが使われていると思うので、少しでも使用されたら、その後いくら丁寧にベッドメイクしても使用されたかどうかは一目見てわかると思います。その意味でも、ベッドメイクは常にできる限り完璧に仕上げる必要もあると思います。でも、使用前後がわかりにくい寝具タイプもあると思うので、その場合は確かにベッドメイクされると見間違う可能性もあるかもしれませんね。この件に関してはもうちょい言いたいこともあるのですが、長くなるので省略。ともあれ、お客様はベッドメイクする必要はありません(絶対するなとまでは言いませんが、客室清掃係りにお任せくださいw)。

 

5. ゴミ袋や洗濯物袋の追加は、気軽に頼んでください

そうですね、その程度のこと、お客様が遠慮する必要は当然ありません。ゴミ袋やら洗濯物袋程度、ホテル側にいつでもお申し付け下さいませ。結構多いのが、使用済みティッシュペーパーを部屋に散らかすというお客様。自分だっていくら自分の使った物だとは言え使用済みティッシュペーパーを手に取るのは嫌でしょう? 客室清掃係だってそりゃ手袋程度はするかもしれませんけど、嫌ですよ。仕事だから仕方ありませんけど。散らかすな、とまでは要求はしませんが、お客様ご自身だって綺麗な部屋で過ごしたいはずでしょうから、ゴミ袋などが足りなくて捨てるところに困るのであれば、気軽にホテル側までご連絡いただければよろしいかと存じます。

 

6. ゴミは散らかさず、1か所に集めておいて

この回答者の方、自分が楽に仕事をしたいばっかりのご意見が多いように思いますけど、どうなんすかね? 真面目に仕事してる人からすれば、これは違うと思いませんか? だって、部屋の隅々まできちんと確認して清掃するなんて当たり前のことじゃないですか? そりゃあまりにゴミが多すぎたらまとめて置いてくれたら多少は有り難いでしょうけど、ほとんどの場合は、清掃者が効率よく動けばそんなに時間は掛からないはずです。隅々まで確認するのは当然のことですし。あと、まとめて置いておかれたって、その中にゴミじゃないものが紛れ込んでいる可能性も考慮しないとダメなんじゃないかな? 私の経験上の話ですけど、まとめて置いておかれたゴミの中に新幹線切符が紛れ込んでいて、それに清掃員が気づかず捨ててしまい、その切符は探し出せたけれども、その後はゴミだって簡単なチェックくらいはしなければならないようになりました。なので、結論としてはお客様は散らかし放題でもいい、というのはちょっと極端ですけど、一箇所に綺麗にまとめるなんてところまでする必要は、私はないと思います。

 

7. 使い捨ての医療関係のものは適切に処理して

これなんかは常識だと思いますけどね。もちろん全面的に賛同します。ホテルではありませんが、ある商業施設のゴミ箱に使い古しの包丁を新聞紙で包んで捨てた不届きなお客様がいて、清掃員が分別のためにそのゴミ箱に手を突っ込んだら、大怪我をして救急車で病院に搬送されたという事件がありました。当然、そのお客様が誰なのかは不明だったので、被害請求もできません。労災はおりましたけど、ひどい話です。ちょっと考えればそうした行為が多大な被害を及ぼすことくらいわかりそうなものです。毛染めの話同様、非常識な人には本当に困ります

 

8. 「起こさないでください(Do Not Disturb)」のサインを使ってください

 

そうですね、それ使ってくれたら基本的には清掃しなくて済みますし。客室清掃係としては、サインが出ていなければノックするなりして在室確認は一応するのですけど、ノックにも気付かずぐーぐー寝てたり、あるいはヘッドホンしていて聞こえなかったりで、客室清掃係が開けてびっくり!ぎゃー!す、すみませーん!てな事態になることもまぁ珍しい話でもありません。私なんか過去記事に書いたけど、在室サインもない(カードキーが挿さってないことが確認出来る)ので、夏場のクソ暑い時期にカードキー挿さってなきゃエアコンも止まってるから絶対部屋にいるわけないと思ってドア開けたら、カップルが変な声出して・・・なんてなこともありましたので(笑)。ですから、部屋に入らないでほしい、あるいは清掃の必要がないのであれば、Do Not Disturbサインは積極的に使ってくださいね。

 

9. 客室係を人間として扱って

書いてある意見は意味がちょっとわかりにくかったです。普通に仕事させてちょうだい、みたいな話なのでしょうか? この項目タイトルには全面同意なのですけどね。なんだか明らかにこちらを見下した態度をとる客もいて、めっちゃムカついたこともあります。ともかく、差別なく同じ人間として人に接するというのもこれまた常識の話だと思います。

 

まだまだ付け加えたいことはあるのですけど、過去記事にもいくらか書いたと思うので、今回はこれにて。・・・あ、一つだけ。

 

何気に、「お部屋を綺麗にしていただいてありがとう」のメッセージが部屋に残されていると、結構嬉しいものです。よろしくお願いします(^^)