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ホテル客室清掃責任者というお仕事

とあるホテルに客室清掃責任者として常駐しています。毎日クソみたいに忙しいです。お暇を誰か下さい。

客室清掃責任者に必要な資質。

私の前任者は、常に神経ピリピリ過敏な気性の激しい人だった。簡単に言えばビシバシ怒りまくるのがイコール指導、みたいな。だから、いつも現場はピリピリ、とにかくその前任者の責任者を怒らせてはダメだ、あるいは怒られるのは嫌だ、と言う空気が支配しているようなところがあった。

 

そんな人だったが、神経過敏症でかつ責任感も結構あったから、その為に過大なストレスを抱え込む羽目になってしまい、うつ病を罹患してしまうことになる。それで、とうとう現場にあまり来られなくなってしまい(体が実際に体調不良を起こしてしまったらしい)、それで私が引き継ぐことになったのだが、私はどう言うわけかうまい具合というか、前任者とは性格が真逆で、かなり鈍感だし、気性はいたって常に平静だし、それでうつ病に至ることなく現場を楽しめたのかもしれない。責任感? 自分でそれを評価するのは困難だが、前任者ほどにはなかったのは確かだ。

 

だって極端な話「謝ったら済むだろ」というくらいにしか思ってなかった・・・というのは極論にしても言い過ぎだとは思うけど、私は謝ることに対してはそんなに苦痛だとは思わない。今まで散々謝り倒してきたからね、色々と(笑)。現場責任者をする前にマンション管理担当者をやってて、担当したマンションの理事会におっそろしく怒りまくる声のでかい理事がいらっしゃいまして、その人に散々怒られた経験が生かされたのかもしれません。もはやその理事に対してはいかなる反論も許されず、どんなに理不尽でも謝るしかなかったもんね。どうか気を鎮めてくださいませと何度祈る気持ちになったろう(笑)

 

じゃぁ、私のような鈍感で謝ることにも抵抗のないような人間がホテル客室清掃現場の責任者に向いているのであろうか? 私はそれはちょっと違うという気がしている。私は単に器用になんでも無難にやっちゃうタイプなだけで、それは向き不向きとは違う。私自身は、向き不向きで言えば前任者のようなタイプの人の方が客室清掃責任者に向いているように思うのだ。

 

というのは、私は私で大変だったからだ。私は怒るのが大の苦手だから、ない知恵を本当にカラカラになるまで絞りまくる必要があった。怒らずに現場をよくするなんて、自分で言うのも変だが、めっちゃくちゃ難しかった。怒ることの出来る人ならば一発ビシッと怒れば済むところを、私は何時間も場合によっては何日も頭の中で考えて解決方法を考え出さねばならなかったのである。でも、感情に任せて怒ると言う技に長けた人ならば、そんなに考える必要もなかろう。瞬発力さえあればいいのだ。喩えて言えば、ビシッと怒ることの出来る人はロケットかジェット機のようなもので、私は旧型複葉機かはたまた飛行船のようにのんびりとしか出来ない。

 

だが、客室清掃は待ってくれるわけではない。さっさと一つ一つの問題をやっつけていく必要がある。となれば、色々思案して時間をかけて解決していくなんてよりは、ドカンドカンと爆弾を落としていく、みたいな方が客室清掃責任者の資質としては合っていると思うし、むしろ必要なんじゃないかなと思う。で、現場に常にピリピリした緊張感を発生させて、みんなに仕事をしてもらう。そうしないと、働いている人には申し訳ない言い方だが、例えば手抜きが横行してしまいかねなかったりすると思うからだ。人間誰だって楽したいのだからね。私は手抜きをある程度認めつつ、クオリティを落とさない、向上させよう、だなんてとてつもなく面倒なことをやらざるを得なかったのだ。

 

なんだか自己否定みたいになったけど、とにかく私は私で本当に大変だったからね。こんなの真似すべきじゃない。客室清掃責任者はきちっと怒ることが大切だと思う。ただ、一つだけ自己肯定すべきだなぁと思うのは、「諦めない」ことだと思ったりしてる。実は前任者は諦めが良すぎると言うか、ダメな人をすぐに見限って辞めさせたり、出来ないことはスパッと「そんなの無理」とか、あれは良くないなぁと思ってたんだよね。一見ダメそうに見える人でも、実はそうでもないと言うことはよくある。もちろん、本当にダメな人はいるけど、この人手不足業界でそんなに諦めよくスパスパ切ってどーすんの?とは思ってたからね。

 

ともかく、諦めが悪いと言うのも必ずしもダメってことではないのだ。これに関してはいずれもう少し詳しく書くつもりです。

「ホテルの客室清掃ってキツイですか?」について思うこと。

一般的に言えば、・・・・そんなもんやってみるまでわかるか!www

 

ホテルだって千差万別、人間関係やら、あるいは働く内容とかとにかく色々と諸条件が違うことは当然だし、それにやる人自身の向き不向きなど、なかなか一般的な回答は実は難しいのだ。なのに、ネットなどでは「ホテルの客室清掃ってキツイらしいよ〜」とか一般的な回答が蔓延っているようで困る。

 

辞めると決めて今はまだ私が在籍しているホテルだが、働いてる人によってすら違うんだからね。一番遅い人の倍以上の部屋数をその遅い人よりずっと早く終えて、じゃぁ部屋はどうかというとバッチリ綺麗にしているという化け物みたいなAさんはちっともきつくないらしい。何せ、朝、子供を保育園に預けてからホテルで働き、それを終えると大手百貨店の食料品売り場で働いて夕方子供を迎えに行き、という生活を週休1日でやってのけているんだからね。

 

また、ホテルを十把一絡げに全部一緒みたいにいう人がいて困る。まず、ホテルの形態の違いというのがある。ビジネスホテルとシティホテル、あるいはリゾートホテルなど形態が違うだけでやり方もかかる時間も何もかも違うと言って良い。「私は1日15部屋」「え〜?そんなにできないよ。私はせいぜい7部屋だからあなたってすごいね」という会話はホテルが違うと成り立たない意味不明な会話と言って良い。いやマジでそんな会話をネットで見ました。あのな、ホテルって日本じゃ1万件くらいあるんやぞw

 

さて話は少し変わって、私は最近、ほぼ毎日チェッカーをやっている。責任者をやる以前、応援でホテルに呼ばれて来ていた時期にもずっとチェッカーしてたけど、チェッカーを終えてからも他の仕事のために会社に戻らないといけなかったためとにかく速攻で終わらせる必要があった。だから応援当時はかなりキツかったのを覚えている。何せホテル内だけで毎日一万五千歩くらい歩いてたから(わざわざ万歩計で測ったのだw)、ヘトヘトヘロヘロ。

 

それがだ、今はその応援当時よりもさらに早くチェッカー出来るようになってて、しかも全くしんどくないのだから自分でも驚く。責任者業務を経て身につけた知識に物を言わせている部分もあるのだろうけど、以前の応援当時は正直手を抜いてたが(手抜きしないと次の仕事に間に合わない)、今は全く手抜きせずにやってる。とにかく、全然楽チン、正直、チェッカーがきつい仕事だなんて信じられないくらい。あまりにも早くやってしまうので、他の人から怪しまれないかと思い、こっそり最後の部屋で時間潰しにテレビ見てくつろいでたりする(こらこらw)。

 

メイドもするが、私はベッドがあんまり上手じゃないのでスピードは並と言ったところだけど、これも別にしんどくはない。まぁ、上手なメイドさんは上手に手抜きしてることも知ってるけど、責任者故に手抜きできない体になってしまったのでスピードは致し方あるまい。とにかく肉体的にも精神的にもチェッカーもメイドもあまりにも楽すぎる仕事としか思えなくなってしまった。

 

ここで「それは責任者業務がすっごく大変だからでしょ?それと比較しちゃうんじゃない?」と思われるかもしれないが、実のところここ一年くらい責任者業務も全く大変なものではなくなってしまっていたのが偽らざる感想。・・・そもそも私は、きつい仕事は楽になるように努力を積み重ねて工夫しまくる、というのは身に染み付いてしまっておりまして、実際のところ人手不足によるキツさからは解放こそされませんでしたが、それ以外の部分ではほんと気楽に仕事しておりましたのです。

 

話は脱線してしまいましたが、ともあれ、どんな仕事だってうまく馴染んで慣れちゃえばきついということはそんなにないと思います。なのでもしかしてGoogle検索で「ホテル 客室清掃 キツイ」で悩んでいてここに辿り着かれた方は是非一度客室清掃の世界で働いて見てください(笑)

賃金の闇。偽装請負が蔓延っているであろう客室清掃業界について。

洋の東西に関わらず、とんでもねー指摘をするお客様がおられる。以前は「日本人は特にうるさい」などと思っていたが、色々経験していると現実はそんなことはなくて、日本人が特に、などということはないと思うしかない。この前は、アフリカ大陸からお越しになられたと思われるお客様が「部屋に小さな小バエが一匹いて非常に不快だった」とアンケートにしたためられた。もう、この様なことを公のブログに書く事自体差別的なことだ。

 

というわけで、こまけーことを仰るかどうかは個々人によるのであって、その人がどこ出身であるかなど全く関係がないのである。我々が持つ先入観とやらをものの見事に打ち砕くのが現実なのだ。

 

だがしかし。先入観によるいわゆる差別というのは駄目だとしても、日本における職業別賃金格差というのはどうにかならんのかとは常々思っている。高貴な職業の賃金は高くて、我々のようなホテル客室清掃労働者の賃金が低いというのは、これはれっきとした職業差別であるに他ならない。なるほど、世間には難しい仕事や簡単な仕事があり、そうした質的な差から賃金格差が生じる、とは常識的な考え方である一方、すべての労働者は等しく同じ単位としての労働時間を供給しているのだから、今のような賃金格差は大きすぎる。安倍政権は同一労働同一賃金方針を打ち出しているが、もう一歩踏み込んで労働に対する価値というものを考えていただきたいものである。

 

というような、少々小難しい話はさておき、客室清掃におけるメイドさんたちへの賃金の支払いというのは、求人募集媒体に掲載される内容を見る限りいわゆる時給制が大半である。しかしながら、時給制なのは法律上の問題としてそう公に向けては記載しないとややこしい問題があるからという事情もあって、実際には部屋数に応じた歩合制となっているところもおそらくかなりある。隠された闇の部分であるからその実態は不明である。

 

「ややこしい問題」とは労働法における雇用とは、時間や日数等を単位とする固定給を基本とするのが大原則であり、それ以外の制度で雇用関係とする事は非常に困難か*1あるいは禁止されているからだ。全ての雇用者はそのように労働法規により権利が守られているのだが、日本の労働法規を司るべき関係機関の脆弱さもあってほとんど取り締まられていないと思われる。そうした違法な歩合制、一般的にいう請負契約としているところはホテル客室清掃では多分かなり多いはず。これおそらく大半はいわゆる「偽装請負」である。

 

請負契約とは法的には、

  1. 作業の完成について事業主としての財政上及び法律上のすべての責任を負う
  2. 作業に従事する労働者を、指揮監督する
  3. 作業に従事する労働者に対し、使用者として法律に規定されたすべての義務を負う
  4. 自ら提供する機械、設備、器材(業務上必要なる簡易な工具を除く。)若しくはその作業に必要な材料、資材を使用し又は企画若しくは専門的な技術若しくは専門的な経験を必要とする作業を行うものであって、単に肉体的な労働力を提供するものでない

 

 

偽装請負 - Wikipediaより引用

 

の条件を満たさなければならない。どこのホテルに上記四条件を満たす個人事業主メイドさんがいるだろうか? 例えば1、もしクレームで返金しなければならなくなってメイドさんが返金するというのならば条件を満たすかもしれないがそれは先ずないだろうし、2の言う労働者と指揮監督者は個人事業主だから両者ともメイドさん自身なのだけどメイドを指揮監督する責任者がいない現場などあるはずがないし、3は使用者が自分自身なので飛ばすとして、4なんかメイドさんはまさに単に肉体労働提供してるだけだしね。

 

何故企業がホテル客室清掃のメイドさんたちを請負契約するかというと、雇用保険社会保険を考慮する必要がないこと、有給を与える必要がないこと、あるいはもう法で定められる地域最低賃金など全く考慮する必要がないなど企業にとって都合がいいからである。また企業は委託しているホテルから消費税込で委託料金を貰っているが、個人事業主に消費税納付義務はありえない(1000万稼げるわけがない)から、この辺をうまくやると消費税分すらもちょろまかしてしまえる。たぶん他にも私が気付いていないだけで、利点はまだあるだろう。

 

しかも、メイドさんたちにも非常に説明しやすい利点もある。「個々人で清掃スピードが違うから、公平に部屋数でお金払う制度にしているんだよ。みんな同じ時給だったら不公平でしょ」とか。そのとおりと納得しがちになる人も多いが、スピードが違う・清掃数が違うってことで賃金差を公平にしたいんだったら時給のほかに何かインセンティブ的な費用をつければ済む話だ。それなら別に違法ではない。実際の理由は全然そんなところにはなくて、そもそも私がこのブログでほんとに口が避けてしまいそうになるくらい何度も言っているようにホテルが外部企業に委託する料金単価が安過ぎるからである。だから、請負企業は危ない橋を渡ってでも仕事を得、利益をどうにかして確保しようとしてしまうのだ。

 

酷いところになると、(請負の場合は換算時給として)地域最低時給をはるかに下回る賃金しか支払われていないホテルすらあるらしいと聞く。こうした業界の闇の部分、実態として放置されているとしか思えないのだが、おそらく日本人の多くが労働法規に無知すぎるという問題が根にあるのではないかと思う。例えばいまだに「有給ってないんですよね?」とか聞いたりする人がいるんだけど、有給の最低ラインは労働法規に定められていて、それは労働者の権利としてきっちり保障されているものであり、有給を企業が労働者に与えない事は厳格に違法なのである。

www.icare.jpn.com

流石に、こうも人手不足で困り果てるしかない状況になってきたからか、客室清掃の求人情報レベルでは概ね「有給あり」程度の事は広告にうたっているものが多いようだが。だが、本来謳う必要などない。あまりにも日本人が労働者の権利を知らなさ過ぎるから企業になめられてるのだ。

 

だから、客室清掃従事者は世間に対し声を上げて欲しい。このブログでこうしたことを書くのも私としてはその一助となればと思うからだ。とにかく安い業務委託料金しか払っていないホテルは料金をもっと上げて欲しい。安い料金でやってくれる企業に任せたいのは分かるが、それが違法を招き、メイドさんたちを苦しめているという事を分かっていただきたい。

*1:請負契約でもハローワークを含め労働者を募集できるが、その際にハローワークや広告企業のチェックが入るので面倒なのだろう

掃除機の掛け方について。

例えばこんな話がある。

 

バスルームの壁は上から洗うの?下から洗うの?

ベッドとバスルーム、どっちを先にすればベストなの?

洗剤をかけてからすぐ洗うのがいいの?それとも少し置いておくの?

 

・・・どーでもいいよ、綺麗にさえしてくれたらwww

つーか、せめて最後に十秒でいいからさ、すぐに次の部屋に行かずに今やった部屋をチェックしろよwお前らしょっちゅうアメニティとか忘れんだろw

 

こだわりたきゃこだわってくれても構わない。特に三つ目の洗剤をちょっとの間置いておくのは理に適ってはいる。最近の業務用洗剤は反応性の高いものが多いので速攻で洗い始めてもそんなに違いはないが、場合によっては洗剤をかけて置いておくだけで洗わずに汚れが取れてしまう場合も結構あるから、実は洗う時間の節約になる場合もある。なんとかとハサミは使いよう、って話で、掃除だって智恵の絞りようはいくらだってある。

 

しかしながら、さすがに客室清掃で最初に掃除機がけなんて話はないだろう。やたらと食べかすが散らかってるとかそうした状況を先に片付けないといけない状況でもない限り、掃除機がけは最後の方で実施するのが常識だ。これに異論のある人はいないだろう。・・・が、私には未だに掃除機がけが最後でなければならない理由がよくわからない。えええ?と意外に思われる方も多いであろうが、もちろん、部屋をきちんと片付けて置かないと掃除機がけはやりにくいというのは分かる。あと掃除中に床にわざとゴミなどを落として置いてあとで掃除機で一気に吸い取るってやり方も普通だ。だからもちろん掃除機がけは最後にやるべきである。

 

でも、私が疑問なのは、埃は一体どこにあるのか?という点に尽きる。そう、知っている人も多分結構いると思うのだが、清掃して終わって、しばらく時間を置いてどこか適当に埃のたまりやすいところを注意深く観察すると、埃が溜まっているのだ。場所によっては、きちっと拭いた筈なのに指先で撫でてやるとそこそこ埃が指先に付いてくる。もちろんその埃は清掃後も空気中に留まっていたものがゆっくり時間をかけて堆積したものであって、そんなものクリーンルームでもない限りどこだって普通にある話だ。それにホテルのあるところなんて大抵街中・市街地だから、そもそも空気環境自体が埃っぽいのだから止むを得ない話だ。

 

しかしこの埃たちは、もしかして掃除作業中に空気中に舞い始めたものなのではないのかな?とか思ったりするのだ。で、その埃たちの一番最初に多くあった箇所ってもしかして床面じゃないの?、と。だったら最初に埃を掃除機で吸っておいた方があとで貯まる埃も少なくなるんじゃないのかな? だって、床面って埃の貯まる箇所で一番広いわけだし。・・・ま、そんなこと言ってたって掃除機自身が埃を舞い上げてしまうわけだからそうは理想的にはいかないんだけどねw

 

と前置き(↑実は全部前置きだw)が長くなったが、何れにしても、カーペット繊維の中に埃が最もたくさん含まれているのは当然の話。だからダニの住処になったりする。だから掃除機がけはできるだけ丁寧に行うべきなのだが、これ、すでに述べたように客室清掃に最後の方でやるもんだから、結構多くの人があんまり丁寧にやってなかったりするんだよね。一刻も早く次の部屋に行きたい、あるいは帰りたい、休みたい、とか考えてしまうのは人の性分って奴だからよく分かるw

 

でもね、お客さんってば丁寧に掃除して綺麗な部屋に泊まりたくって、埃溜まってる部屋なんて嫌なんだ、基本的に。上で延々述べてきたように、埃が最も多く溜まっているのは床面であり、それが清掃作業中に空気中に多く舞い上がる、そして溜まるのだから、出来る限り掃除機で吸い取っておくのが埃をあまり堆積させないことに繋がるはずである。もちろん、他にも小さなゴミとか髪の毛とか可能な限り吸い取るべきだ。だが、一方で早く帰りたいというのも分かるw

 

そこでだ、だったらプロらしくプロらしい方法で掃除機作業をやろうではないかというのがやっと本題の話である(長すぎるw)

 

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相変わらずわかりにくすぎるというか下手すぎる絵でスミマセンw

 

これ、ビルメン業界に入って先輩社員から教えてもらった方法なんだけどね、掃除機がけする区域を例えば一回あたり1平米くらいに決めてその区画を単位に順序よく掃除機がけを進めていく、で必ず掃除機のヘッドは前に通ったところと次に通すところを少し重ねるようにして移動させていく、同じように区画ごとにも重ねて、そうやって全体を掃除していくって感じ。文章にするとそうなる。

 

床面ワックス清掃知ってる人なら、ポリッシャーがけとかもそうだし、あるいはカーペット洗浄機とかでも考え方自体は同じだよね。多分知ってる人なら、釈迦に説法みたいな話だと思うけど、わりと知らない人が結構いて、私もこの業界入るまで知りませんでした。

 

このやり方を知らない人で、特に掃除機がけの下手な人って、掃除機が抜けるところが多くなったりする。あるいは別の話だが、掃除機には本体があってコードがあってそれがコンセントに繋がってるってことを忘れて、掃除機を倒してしまったりぶつけたり、コンセントプラグを破壊したりするんだな、これが。ところが、区画ごとに掃除機がけするようにすると、全体の面を意識するようになるので、抜けがまず少なくなる。で全体を意識してるから自分の位置も把握するようになり、掃除機本体が今どこにあるかとかコードの長さは足りてるか、などもしっかり意識しながら清掃ができるようになるんすな、これが。しかも、丁寧に清掃できるし、効率的だから速い、と良いことづくめなのでございます。・・・と私は思う。

 

多分、区画ごとに掃除していくっていうのは、箒がけだったり、あるいは床面自動洗浄機だったり、あらゆる掃除の基本中の基本なのかもしれない。ベストなのかどうかはよくわからんけど、少なくとも掃除機がけのベストな方法の一つであるとは思います。

 

とにかくお前ら、コンセントプラグ壊すな!修理ばっかさせんじゃねーよwww

 

 

客室清掃の品質を計量評価する、ということ。

現在勤務している会社は、全国に何万社かあるであろうビルメンテナンス会社のうちのおそらくは弱小に分類されるくらいの小さな会社である。いつ滅びてもおかしくない、と個人的には思っていたりするが、だからこそ大したノウハウもないくせに生き残っていこうと厄介なホテルに手を出した、というか散々赤字を垂れ流しても手を引く勇気がなかったのだろう。

 

もちろん、経営判断というのは大変な度胸の上に成り立つものだろうから、続けることもそれはそれで大いに勇気が必要な決断であるのかもしれないが、他の事例も知ってるだけにズルズルと続けざるを得なかったのであろう、としか思えなかったりする。社員を安くこき使えばいいだけだ、さすれば費用負担も大したこともないだろう、とかね。

 

そんな風に、自分の会社をバカにしたようにしか思えないのは、ほんとに何の指図もせずに現場にただ社員を放逐しているだけだからだ。必要な金だけは多少は出してやるが、後は勝手にお前らで何とかしろ、みたいな。せめてもう少し管理・コントロールしたらどうかと思う。そりゃ放逐された方が楽だけどさ、会社としてどーなのよ?それって。

 

・・・と毎度の如く会社に対する愚痴を冒頭に書いてみましたがw、今回のテーマは客室清掃の品質に対する計量評価です。要するに数値で点数つけるってこと。

 

なぜそんな事を思いついたかというと、前記事では不備を実際に減らしたと書きましたが、これ結構細かくデータを取り続けまして、実際の件数で具体的に月毎に集計データとしたんです。で、グラフ化して、不備対策としてやった事をそのグラフの時系列上にプロットしていったんですね。明確というまでにはわかりませんでしたが、ある程度はどういう不備対策が効果を発揮したかということは明確にできました。

 

それで、資料にして会社に報告したんですが、反応は「へー、そうなんだ、よかったね」ってな感じなだけでした。まぁいいんですけどね、こっちはただ放逐されて好きにやってるだけだから。んなことしたって単価上がるわけでもないし、売上的になんかこ効果あるわけでもなし。わたし的には、会社としての一つのノウハウ資産になると思うんだけど・・・まぁいっかw

 

ただこう、何がしかの数値目標がないと、頑張るったって何を目標に頑張ればいいのかちょっと不明瞭な感じがするんです。例えばですね、ホテルサイドはいろんな旅行関係サイトの五段階評価とか、あるいはアンケートの評価点数とかでとりあえずの顧客満足度、いわゆるCSって奴を測ってたりするわけです。

顧客満足 - Wikipedia

 

で、私としては不備は減らしたので、次は品質を向上させたいと、そのためにはできる限り数値評価を取り入れたい、みたいな構想を結構前から持っていたのですが残念ながらそこまでは出来ず仕舞いです。アイデア自体はそんな大したものではありません。そもそも私はただただない知恵絞ってるだけで、本とか読んで勉強するのは嫌いだし、難しいことは出来ない人だし(笑)

 

例えば、50人のメイドさんがいるとして、一人何室かずつ部屋の出来栄えを五段階で点数つけていくんです。

 5・・・完璧じゃないか!エクセレント!

 4・・・ふむ、後少しでエクセレントなのに惜しい。

 3・・・普通だね。

 2・・・もうちょい頑張れよな。

 1・・・勘弁してくれ、これじゃ給料泥棒だ。

みたいな感じで。それで、何か品質向上の対策を実施して、その前後で点数を比べると、そういう対策にほんとに効果があるのかどうか計測できるんじゃないのかなぁ、と考えたわけです。

 

細かくチェックリスト作って、項目ごとに、ってやり方もあるのは知ってますが、これかなりめんどくさいんですよね。その上、チェックリスト方式って個人的にはほとんど使い物にならないとしか思えないんです。そうじゃなくて、清掃品質なんてアンケートの五段階評価と同じで主観で決まるものでしょ? だったら上の例のような主観評価の五段階評価程度で十分だろ、と。

 

それに、これならば、むしろ細かい項目に適用していけます。例えばベッドの出来栄えに限定して五段階評価するとかして、ベッドメイクを集中して教育指導し、前後で点数を比較する、ってやり方が考えられます。あるいはお客様への挨拶とかちゃんと出来てるか?みたいなのも測定できます。チェックリスト方式みたいな、あれもこれもそれもまとめて細かくチェックする、といっためんどくささもなく、比較的簡単にできると思うんです。

 

てな事をやりたかったけど、どうですか?誰かやってみてその効果を教えてくれないかな?・・・1円にもなりませんが、はてなスターはいっぱい差し上げますよw

 

 

 

 

 

不備は邪魔。

さて、私が客室清掃の現場責任者になって二年あまり、最も重点的に取り組んできたのは、不備を可能な限り減らすこと、それに尽きるわけである。

 

何せ、前任者までの時代は延々と不備に悩まされ続けてきたし、その頃私は応援で入ってたわけだが、何度も当時の責任者が「不備は出すな!」と鬼の形相でスタッフに厳しく怒鳴っていたのは脳裏にこびりついている。私は本社正社員なので、前任者や担当者から何度も不備の相談を受けていたし、会社の方も不備の話ばかりしていて、漠然と「ホテルは客室一つが1現場みたいなもんだから、そりゃン100室クラスのホテルじゃ不備の一個や二個出てもしゃーない」みたいに思ってたもんである。

 

人間なんだからミスはする。

 

それはその通り真理だ。間違えたり、見逃したり、忘れたり、気付かなかったり、と人である以上、どんな人間だってミスはする。その上、とんでもねー客もいるし、フロントからは矢の催促で「早く仕上げてください!」と急かされるし、人手不足だからいっぱい部屋数こなさないといけないし、肉体労働でヒーヒーだし、ってな感じでミスを誘発する要因はあまりに多い。そんな客室清掃で「不備出すな!」とかあり得ない・・・と私だって思う。

 

とは言え、仕事である以上はミスはダメだ。基本的にミスしていい仕事などない。そりゃミスの軽重はあるが、何れにしても原則的にはダメなものはダメだ。だから、フロントに不備については謝罪しなければならないし、対策なども考えないといけないし、仕事としてはきちんと対応していかなきゃならない。・・・というわけで、半ば諦めつつも責任者を引き受けた当初は前任者とあまり変わらない対応をしていたのだけど、すぐにいわゆる「不備」案件というのは客室清掃にとっては邪魔なものであるということに気づき始めた。

 

というのは、不備というのは何か?というと、種類は色々あるけども、大雑把にいうと、「不備は、それ一つで全部が台無しになり得る」ものだからだ。具体例を挙げると、どんなに頑張って綺麗な部屋にしたと思っても冷蔵庫を見落として前泊者の食べ残しがあったら返金にまで発展してしまう、あるいはそれさえなかったら星五つなのに星一つになってしまう、言わば一撃で死に至らしめる爆弾のようなものなのである。

 

それに対して、清掃品質というのはやや異なる位相にあると考えるといい。ちょっとはてなブログの編集機能を使って分かりやすく絵にしてみよう・・・

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・・・分かりにくいかw

 

例えば、清掃に問題なくても、部屋のドアを閉め忘れたらダメ、っていうのは不備ではあるが品質には入ってこないわけだ。もちろんそれを含めて清掃品質の一部という捉え方もあるが、ここではそういう考え方はしないとして、とにかく不備というのは一撃で努力を台無しにしかねないもの、と考えるのである(絵は関係ないなw)。

 

で、そういう捉え方をすると、ある程度は目を瞑っていい部分と、そうでない部分に分けることが可能になってくる。前者は例えば埃。目立つ部分の埃は取るべきだが、そんなに目立たない部分、というかほぼ100パーセントに近い確率で不備としては上がってこないような部分の埃ならそんなの清掃しなくていい、と考える事が出来るのである。で目を瞑ってはいけない部分、つまり目立つ部分の埃は重点的に清掃すべき、と分けて考えるというわけだ。

 

そこで、過去不備として上がってきた報告内容を、事細かに分類することにした。すると、そこには明らかに不備が多い項目とそうでない項目、あるいは普段気になってしょうがない部分でも全く不備に上がってこないような項目などにきっちり分類される事が判明した。あるいはまた不備が生じたときにひどくお叱りを受けたようなものや、返金にまで至ったようなものなど、重要度でカテゴリー化出来ることもわかったのである。

 

そのように不備をカテゴリー化した上で、分類された不備の項目ごとにその要因を可能な限り「見落としでした」のように曖昧なものではなく、なぜ見落としたのか?という具体的な要因を推定した。例えば見落としたのは時間に追われていたから、などである。すると対応策が出てくる。時間に追われていたのであるならば、時間的余裕を作ってやればいい、ではどうすれば時間的余裕が作れるか→作業の効率化を図る、などが具体的対応策になってくる。

 

そんな感じで、一つ一つの不備をとことん調べ上げて、事細かに具体的に対応策を色んな角度から捻り出し、場合によっては複数の不備項目が同じ要因から生じたもの(一番多いのが時間的な理由だったりするから)だったりするので、まとめて不備を減らす対応に繋がったものもあった。なお注意しないといけないのは、対応策自体を新たな不備要因にしないことである。要するに必要以上に仕事増やして余裕をなくすということは極力避けるってことだ。

 

かなり時間がかかったが、前任者の時代からおそらく不備総数は半減以上、多分十分の1くらいにまで減ったと思う。で、対応策といっても実はあまり大したことはしてなかったりする。本当に些細な工夫をしただけなのがほとんどだ。ナンバリングしてなかった備品にナンバリングしただけだとか、清掃資機材をちょっと増やしたり整備したりだとか、連絡を取りやすくしたりだとか、備品庫を整理整頓したりだとか、本当に些細な工夫ばっかりで、多分スタッフメンバーもあまり気がついていないだろう。実はそんな些細な工夫をひねり出す私は、もう脳みそが破裂しそうなくらいフル回転させて考えてきたんだけどねwどんだけいっぱい考えたと思ってんねん!て言いたいw

 

というわけで、大成功とまでは言わないまでも、別にスタッフにあまり叱りつけることなど無しに、不備は減らせた。すると、意外な事がわかってきた。不備が減ると清掃品質で今まで我慢してきた事がついに我慢できなくなってきたのだ(笑)。今までだったら「不備さえなきゃいーじゃん」だったのが、「不備にならないからって手抜きはいかん!」と公言するようになってしまったのであるwww

 

つーか、まぁ、やっと品質を上げる方向へ目を向ける事ができるようになったなぁと。ベッドとかあんまり綺麗じゃない人も結構いたけど、今後は頑張ってもらわないとね。私は辞めるけど、次の責任者には是非是非より上質なホテルを目指して頂きたいものである。

 

最初で最後の飲み会をした。

今日、責任者になって初めて主要なスタッフの何人かを集って飲み会をした。

 

ちょうど二年だと思う。そんな長い間、飲み会すら開かなかったというと意外に思われるかも知れないが、したいとは思っていたが、諸事情で出来なかったのである。

 

提案して一年掛かった。でも、開いて良かったと心底思う。心の中まではわからないのでみんながみんなと言うわけでもないかもしれないが、私自身は楽しんでもらえたと思う。

 

というより、ほんとに私自身がこれで悔いはないなと思うことが出来た。そう、私はこれで辞める決意をした。何度かこのブログでも書いたように思うが、辞めたい気持ちは変わらなかった。そもそも、これでは色々とやってられないという思いは強く、先が見えない。

 

ホテル客室清掃業務の未来がまるで見えない。お先真っ暗とまでは言わない。多分まだまだやりようはある。人員不足でしんどいし、今後もそう変わらないかあるいは悪化の一途になるであろうとは思うが、どうにかしてしのいでいけなくもないだろう。ただ、ほんとに個人的な事情で待ってられないのが私自身だから辞める他はない。

 

もし続けられたらもっとより良く出来る部分はまだまだあったし、ブログの読者にももっと色々と情報的なものを供給できただろう。しかし現実は待ってくれない。このままでは私が保たない。時間切れという他はない。

 

要は金である。あまりに酷く安い金額で引き受けた会社によって屍となる他はなかったのだ。それでも、私は私自身に頑張ったということは出来る。どうしようもなくひどい現場をここまでのレベルに引き上げる事ができたということは自己満足ではあるものの、自分自身に誇りを持つ。

 

ただしそれはいい人達に恵まれたからだ。私一人では絶対になし得なかっただろうし、むしろ助けてもらったのだと思わざるを得ない。なかなか普段一緒に仕事しているのにも関わらず、どうしても自分が責任者であるが故、厳しい目で見なければならず、人のあら捜しばかりしているようなところばかりで、心の底では多分信じていなかったように思うのだが、たった一回の飲み会で何が分かるのかとは思うけど、この人たちに任せて良かったと思った。そういう瞬間はたしかにあった。

 

もちろん先のことはどうなるかなんて私にはわからない。最大の問題は人手不足だし、こればっかりはいくらいい人達がいてもどうしようもない。もしかしたら、会社がこのホテルから撤退する羽目になるやもしれないが、それはそれ、何れにしてもどこかで私は区切りをつけなくてはならない。私個人が破滅するわけにも行かない。

 

ホントのことを言えばいつまでもいられる限りずっといたかった。やりきったか?、という意味での悔いは大いにある。それ以上に、私は現場が、このホテルが知らぬ間に好きになってしまっていた。従業員には色んな人がいるけど、一緒に仕事をしてきたという意味でみんなの事が好きになってしまっていた。多分そう思うほどに入れ込んでしまったからだと思う。寝ても覚めても現場の事ばかり考えてしまうくらい熱中していたのは偽らざる事実だ。

 

飲み会を終えて、1人になったとき不意に泣いてしまった。私は去らねばならない。大好きなかけがえの無い現場と仲間達をあとにして。

 

追記:このブログはまだ終わらせるつもりはありません。