ホテル客室清掃のお話。

ホテル客室清掃についての色々な話を、現場作業から現場責任者、担当者まで経験してきた人が語るっていうブログです。

背を伸ばそう!

清掃の人って、多分下ばっかり見てると思うんです。床に落ちてるゴミや埃、あるいは汚れを掃除するのが基本だから仕方ない職業病みたいなもので、しかも高齢者が多い職種だから腰の曲がった人も少なからずいるし、そんなわけで腰を痛めてしまいがちです。

 

腰というのはよく言われるように、人間の肉体的な弱点です。何故なら、腰は鍛える事が基本的には出来ないからです。脊髄には関節はなく、腰を曲げたりする運動は身体の色々な部位の筋肉が働いて可能になっているだけです。従って腰を支える筋肉がないため、脊髄を保護できず、姿勢の悪い人は腰が曲がった状態になってしまい、その状態で重いものなどを持ち上げようとすると腰が真っ直ぐな人より余計に負荷がかかり・・・・と悪循環に陥ります。

 

そうならないためには当たり前の話ですが、普段から姿勢をよくする事を心掛ける以外にはありません。実は個人的に私は何故か、小学生くらいの頃からこれを心掛けています。学校の授業では一人何故か机に座ってても腰を伸ばしているので、目だってしまい先生にもっとも当てられた記憶がありますw。とにかく、どうして姿勢をよくしておこうと思ったのか理由はよく覚えていません。

 

姿勢をよくする基本は三つです(昔、剣道の先生に教えられました)。

・顎を軽く引く。

・肩の力を抜く。

・立つ時には両足に均等に重心が掛かるように立つ。

何故か、背を伸ばす、という項目はありません。でもこの三つを心掛けるだけで確かに姿勢はよくなります。先生が仰っていたのは、重心を自由に動かせる状態を作れば、剣道の攻守に瞬時に対応できる、というような事だったと思います。

 

あと、普通によく言われるとおり、重いものを持ち上げる時などは出来るだけ腰を使わず膝を使いましょう、ってことですかね。

 

で。何故このブログでこんな事を書いてるのかというと、客室清掃作業をするメイドさんってば、作業にばっかり捉われて部屋の中を実はあんまりよく見ていないって事が多いんじゃないかと思うからなんです。作業は大変で、清潔さとスピードが求められるし、ベッド動かすのも大変だし、って感じなので仕方のない部分はあるんですけど、でもどうもやっぱり姿勢のいい人の方が部屋をしっかり見られているように感じる事が多いんです。

 

姿勢が良いと、自然と視野が少し広くなります。多分、そういうことなんじゃないかなと思うんですが、血行なんかもよくなったりして、脳を含めた身体全体の調子もよくなる、という効果もあったりするんじゃないでしょうか? ともあれ、腰が曲がるよりは遥かに良い事だけは間違いありません。よいこと尽くめだと私は思ってます。

 

とにかく、下ばっかり見ないといけないし、しゃがんで作業する事も多いお仕事なので、普段から背筋を伸ばすように心掛けるととってもいいんじゃないかと思いますよ~。