ホテル客室清掃のお話。

ホテル客室清掃についての色々な話を、現場作業から現場責任者、担当者まで経験してきた人が語るっていうブログです。

三角折りに想う事。

ちょっと前に見たテレビで・・・いや大分前か、トイレットペーパーロールの端を三角折りする、その起源を調査していたのだけど、どうやら始まりは日本のどっかのホテルだったらしい。それがホテル以外の清掃業界分野でも広がり、最近では自動折りする機械すら開発されたそうだ。


【東京五輪はこれだ!究極のおもてなし!】~自動でトイレットペーパーの先端を三角折りするペーパーホルダー~

 

個人的にこの折りかたは正式な折り方ではない!とか思ったりもするんだけど、別に正式な折り方が法律で定まっているわけでもないからそこは別にどうでもいいです。しかしこれ売れんのかな?三角折なんて全然面倒でもなんでもないぞ(笑)

 

もちろん、日本のホテルじゃ、100%近くが清掃後は三角折りされている事だろう。しかし、実際に三角折りしないホテルも実はあって、そんなホテルに泊まった事がかつてある。普通に折りもせず新しいのがホルダーに準備されていただけ。でも、別にそれで何も困る事はないんだよね。

 

聞けば、清掃された事を示すサインのような意味があるとか。でもさ、極端な話だけど、綺麗に清掃されてたらそれで良いと思わんかね? いったい三角折りされてなくて何が困るんだ? もちろん客室清掃が仕事だし、そういう決まりだから、仕事である以上三角折りはしなければならないけども、正直、何の意味もないとしか思ってない。かつて三角折りの創始者は、三角に折っておいたらトイレットペーパーを引き出しやすいと思っただけに違いない。どうしてそんなことをしようと思ったのか、きっかけはなんだったのか。昔のトイレットペーパーは紙を引き出し難かったのだろうか? そこまではよく分からない。とにかく三角折りが好評を博して当たり前になるまで広まってしまい、何処だったかまでは覚えてないが、三角折りした上になにやら飾り付けまでするところすらもあるそうだ。

 

商売だから、何かを売りにしたいという気持ちはよく分かる。三角折りにさらに飾り付けまであったらそりゃ相当印象に残るだろうから、いいアイデアなのかもしれない。でもね、個人的にはあくまでも「それって意味あんの?三角折りされてなくて何か困る事あんの?」としかやっぱり思えないんだ。例えばだ、あなたが1人暮らしであれ家族暮らしであれ、家のトイレットペーパーを三角折りしてるところなんてそんなにないわけだよね? それで別に困る事はないでしょ。トイレットペーパーの引き出す端が分からないのならクルクルっと回してりゃすぐに出て来るし。

 

実は、私はこの三角折りに代表される・・・かどうか知らんけど、「おもてなし」という言葉が大っ嫌いなのである。何なんだ?おもてなしって。辞書を引けば「表裏のない心で丁寧にもてなす事」だとあるけど、嘘吐け!ってんだ。何処の世界に、下心もなしに丁寧にもてなす人がいるって言うんだ。東京オリンピックは「おもてなし」を強調してるけど、東京を有名にして金を落として欲しいからだろ。裏表ありまくり、下心ありまくりじゃないか。要するに「おもてなし」という言葉それ自体が見え透いた嘘なのだ。

 

だからね、なんて言うか「三角折り」に見え隠れするそうした下心みたいな感じに、せっかくきれいにしたトイレなのに、どこか「嘘」という不潔なものを感じて、ホント嫌になるんだよね。仕事だから仕方ないけど、なんでこんなことするんだろう?って。別に、私は清廉潔白を望んでるんじゃない。人間なんて誰しも表裏・下心あるもんだ。でもそういう下衆いのはあんまり見たくないって言うか、・・・・どう言えばいいんだろう?上手い言葉が見つからないけど、とにかく三角折りって嫌いなんだ。なんか、お客さんにいやらしく揉み手してるみたいな気がして。

 

まー、考えすぎなんだけどね(笑)。