ホテル客室清掃のお話。

ホテル客室清掃についての色々な話を、現場作業から現場責任者、担当者まで経験してきた人が語るっていうブログです。

慢性的人手不足。この不安がマジ半端ないのです。

客室清掃業務の中で最もストレスが溜まるのが、この慢性的人手不足。

 

うちのホテルではここ五年程ずっと続いている。それを何とか騙し騙しこなして、いちおう毎日やり過ごしてきてはいるが、毎日先行き不安、それも明日や明後日やそんなすぐやってくるその日のメイドさん不足に対する不安がずーっと続いているわけ。

 

会社というか本社は、もちろんそれを知っているが、ずーっと何とかなってきているので、現場に任せとけば何とかなるだろうくらいにしか思われていない。冗談じゃない、何とかしてきたのは私の直属上司や私、あるいは現場スタッフの協力、といったこっち側の努力の積み重ねである。本社は求人媒体などを通じて広告費をかけて募集はしてはくれているが、そんなもん金使えば誰だって出来る簡単なお仕事でしかない。メイドさんたちに無理を強いる、そうせざるを得ない気持ちが分かるだろうか。60や70を超えるメイドさんだっているのにその人達にすらも「今日はちょっと部屋数が多くなるけど申し訳ないがやって下さい」って。

 

こんなところでガチな愚痴を言っても何の解決にもならないのではあるが、ほんとにこの慢性的人手不足が解消しない限り、私は何れ鬱病にでもなるのではないかと。

 

それなりにきつい仕事なのに、それに見合った給料が出せない。というのが大きな要因であることは分かっている。しかし、受託業務故、その財源確保には契約金額という縛りがあり、安易に給料を上げることは出来ない。ただ、給料を上げないと人材を確保出来ないというのは当然のリスクなわけで、それも込みで受託しているわけだから、お前の会社が悪い、出来ないのならやめてしまえ、ってな事を言われたら反論の余地はない。仰るとおり、御尤も。

 

でもね、一生懸命部屋を作っているメイドさんたちを見ていると、私はやっぱりこの人達のために頑張りたいってどうしても思ってしまうんだ。生活費の一部を稼ぎに来ている人、少しでも孫や子供の助けになればと思い来てる人、ホテルの仕事が好きな人、このホテルに愛着を持っている人、高齢になって他の仕事を見つけるのが大変なので来ている人、皆さん、色んな思いで一生懸命頑張ってくれている。厳しい見方をすれば、働く人全てがそれぞれに事情を抱えてるんだし、そんな他人の個々人の事情まで考える必要はない、のかもしれないけども。

 

それはそうとして、こうした人材不足になる低賃金労働に、原則として単純労働者としての外国人労働者を法律上は使えないという日本の方針は何とかならないのかと思う。実際に、外国人を違法就労させて劣悪な労働環境で法定賃金を大幅に下回る低賃金でこき使う悪質な業者もいっぱいいるわけで、そんな悪質な業者の被害を受ける外国人労働者に対しても、今の日本のそういう方針が影響していると言わざるを得ないと思う。だからこそ、外国人の単純労働者を認めて、きちっと法律の枠組みの中でコントロールすべきだと思う。

 

どうして頑なに外国人の単純労働者を認めないんでしょうね。日本人の大半は多分、単純労働したがらんやん。どうすんのよ?これからのニッポン。