ホテル客室清掃責任者というお仕事

とあるホテルに客室清掃責任者として常駐しています。毎日クソみたいに忙しいです。お暇を誰か下さい。

えええ?そんな清掃あり? という暴露話。

今回は、清掃内容の暴露話。

 

1.コップなどの洗い方はどうやってるの?

私は経験がないのであれはいったいどうやってるのかな?って別のホテルで思ったことがあるのですが、ホテルによっては、グラスなどを透明の袋入りにしていかにも真新しく清潔感のあるようにしているところがあります。あれってどうやってるんでしょう?まさか毎回新しいグラス買うわけでもないだろうし、しかし一個一個確実に袋とじにされているので何か機械でもない限り無理だろうと思います。でもあれが一番いいですね。(※記事書いた後に判明。そういう袋も販売されてるんですね。でもこれ、袋にそう書いてあるからって・・・)

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では私の現場ではどうだったかというと……恐ろしいことに、気の利いた人が自前で用意してない限り、食器洗い洗剤などありませんでしたし、その場にあるハンドソープ使うくらいがせいぜいで、ひどい場合は水洗い、あるいは固く絞ったタオルで拭き取り。しかも、食器洗いの時は必ず布巾で水気を拭き取るべきなのに布巾すらありませんので、お客様用ハンドタオルなどを使ってたりしてました。

 

とにかく見栄えさえバレなければそれでいい、って。こっちも真面目にやらせたいのは山々でしたが、安い上に人員不足という厳しい条件下では、布巾すら用意させられませんでした。当初はあったのですが、ホテルが用意してくれず、清掃会社が自前で用意する他なかったようで、宿泊客にはわからないだろうと、いつのまにかなくなってしまってましたね。お客さんが知ったら絶句する話です。

 

2.トイレはどうやって洗っているの?

これはひどい実態でしたね。私の前任者の責任でもあるのですけど、その人はまともに清掃指導なんてやらなかったのです。あれだけ厳しかったのに、実際には見て見ぬ振りでした。だから、私が責任者になるまでは、まともに洗剤すら使ってなかったのです。驚くべき話でしょ? だからせめて洗剤くらいはと、コスト面を考えて出来るだけ安くて使い勝手もよく評判の良さそうなピロキシーっていうアメリカ製の洗剤を使わせました。あと、トイレ便器を手で洗うのを嫌がる人もいるだろうと、清掃用品会社の勧めてきたトイレブラシを導入したり。

 

 

 

トイレ清掃は、スポンジ使って手洗いすべきですけどね*1。しかしながら、とにかく賃金が安いしスピードが求められるので、部屋数を多くやりたい人などは、見た目さえキレイだったら清掃自体しない人も多く、見た目が問題なければチェッカーにもわからないので、困り果ててました。どんなに見た目がキレイでも毎日ちゃんと清掃しないと、わずかずつ汚れが蓄積してしまい、見えにくい部分はひどく汚れてました。

 

なので、せめてと思い、週に一度だけ、トイレを徹底清掃、少なくとも洗剤は使えと指示するのが精一杯。兎にも角にも酷い実態です。とてもじゃないけど、お客様が触れる部分と触れない部分で使うスポンジを分けろとか、そこまで指導するなんてとんでもない話で、洗剤使わせるだけでも大変でした。

 

3.埃は?

 これもかなり悩みのタネでした。埃なんて極端な話、溜まらないところはないのです。天井にすら付着します。もちろん、天井拭け!とまでは言いませんけど、手の届くところならば全部やって欲しいわけですよ、やらせる方としては。もちろん無理のない範囲でというのはありますけど、実態はそれどころじゃなくて、ちょっと見りゃわかるだろ!ってところでも拭かない人が結構いて、その箇所が多過ぎるのでチェッカーもよほど酷くない限り、メイドへの指導もあまり出来てなかったと思います。結局クレームさえ出なければいいや、みたいな。

 

4.バスタブ洗剤は何を使ってるの?

 専用洗剤は使ってませんでした。もちろん知ってます。一般家庭ならバスマジックリンなど普通に使ってる話なのですけど、実際に使ってたのはシャンプーやボディーソープです。プラス、バス洗い用スポンジです。

 

ルースター バスクリーナー LK-1

ルースター バスクリーナー LK-1

 

 

これではなかったと思いますけど、とにかく、専用洗剤を使わないとか、すごい話だと思いませんか? でも実際無理なんです。だって、メイドさん一人一人バケツとアメニティカゴを持って部屋を移動しながら清掃していくんですけど、シャンプーやらボディーソープなどの各種補充用洗剤やら清掃用品をバケツに突っ込んでますから、増やし過ぎると入りきらないし重いし、毎日の補充作業も大変で、補充しない人がいたら文句が出るし、それを指導する手間もあるし。管理する側も大変。あれやこれが破損した、失くなった、ってのが毎日だし。

 

 

 

ってな実態。それでも、結構頑張りました。例えばシャンプー、ボディーソープ、コンディショナーって三種類あるんですけど、時々コンディショナーにシャンプーが誤って入れられたりして、お客様→フロントからめちゃくちゃ怒られましたけど、メイドさんが使用する補充用の入れ物を工夫して誤混入させにくくして、さらに曜日によって補充する種類を固定したり。それでも誤混入はなくなりませんでしたけどね。とにかく、出来ることは細かく細かく工夫し尽くしたとは思ってます。

 

言い訳したくはないけれど、やっぱり清掃単価が安過ぎるんです。例えば、地域最低時給が900円だったとすれば、ホテル客室清掃は最低でも千円以上であるべき仕事だと思います。安すぎて、人手不足で困り果ててて、稼働率90%越えの毎日では、厳しく指導なんて出来ないです。

 

とにかく、もっと多くの人に実態を知ってもらいたいので、今回はこんな話をしました。

*1:コーティング処理されている場合はスポンジの手洗いはコーティングをはがす要因になるので手洗いは避けましょう。諸般の事情でそのホテルではコーティング処理を施したため、ブラシを導入したのはその理由もありました