ホテル客室清掃のお話。

ホテル客室清掃についての色々な話を、現場作業から現場責任者、担当者まで経験してきた人が語るっていうブログです。

ケトル調理以上にやめて欲しい事。

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ビジネスホテルと限定しなくても、シティホテル、ラブホ、旅館などなど、宿泊施設のケトルを調理器具に使われることはどこでもあるだろう。この記事にある通り、客室清掃にとって迷惑この上ない話ではあるが、こういった事例が多いということはホテルとしてはリスクとして引き受けざるを得ないというのが現実だ。

 

従って、ケトルの予備くらい常備しないとダメなのは当然であり、消耗品と割り切る他はない。もちろん「調理に使っていただいて結構ですよー」と公言するバカなホテルは存在しないだろうが、ホテルの客室内で調理したいという一定のニーズは存在し、ググれば簡単にレシピも見つかってしまうご時世、困った話ではあるとは思うしやめて欲しいとは思う反面、そうした事例が生じてしまうのは止むをえまい。

 

・・・・いや、実はむかーし、私自身がホテル客室のケトルで鍋焼きうどんを煮込むという犯罪を犯した経験があってだね、もちろんケトルは放置して逃げるようにチェックアウトしたんだ。そのホテルのチェックインした時間が遅くて、かつ周辺に歩いて行けるところに外食屋さんが無く、たまたま見つけたスーパーにおいしそうな鍋焼き料理パックがあったもんだからさ、どうしても食べたくなってね、寒い日だったからさ。って言い訳にも何にもなってないけどw

 

ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。

 

でもさ、ホテルってお客さんが色々やらかしてくれる場所でもあるわけで、行儀の良い客しか泊めない、だなんて不可能なんだし、損害賠償請求せざるを得ないような酷い事例でもない限り、「はーっ、やりやがったな、くそぅ」と溜息の一つ二つで済ませて粛々と後処理に回れば、あとは身内で愚痴を言い合って事を納めればそれでいーじゃんと思うんだよね。

 

ただ、ケトルで調理以上に実際、止めて欲しいことはあります。禁煙条件の部屋での喫煙です。昨今は最早嫌煙権を認めるしかない時代の流れであり、刑法上の犯罪ではないけど、禁煙場所での喫煙は実質的に軽犯罪に近いといっても言い過ぎではないと思います。

 

私も数年前に禁煙したけど、今ではもう微かにタバコの臭いがするだけで嫌な気分になります。それくらい、ほんとにタバコの臭いがする場所は少なくなっており、世間は禁煙化が進んでいるとの証でもあるわけです。ホテルにしたって厳しくせざるを得ず、中にはわずかにタバコ臭が残っているだけで部屋を売り止めにするところもあると聞いたことがあります。私のいたホテルでは全室禁煙化してしまったとか。

 

客室清掃していたら知っている人も多いと思いますが、ほんとにタバコの臭いってちょっとやそっとの換気程度では取れません。フロントから消臭依頼を受けて、自分では頑張って消臭作業したつもりなのに、フロントさんやお客さんからクレームが出て怒られた人も多いんじゃないでしょうか。

 

まぁ、ケトルでの調理ももちろんダメですけど、その程度はケトル交換でサクッとかたの付く話だから許すとしても、煙草だけは絶対にやめて欲しいと、私自身は思いますね。