ホテル客室清掃のお話。

ホテル客室清掃についての色々な話を、現場作業から現場責任者、担当者まで経験してきた人が語るっていうブログです。

現場責任者、挫けそうになるの巻。

もしかして、ここをホテルの支配人とかがまかり間違って探し当てられたらとでも思うとホントヒヤヒヤする。グーグル先生は賢いので、適当なキーワードでズバッとトップサイトに持ってきたりするからほんと怖いのだ。

 

「これ、あなたが書いているのではありませんか?」

 

会社的に大問題になるであろうことは間違いない。なんたって受託業務だ。そうなったら具体的にどうなるのかは予想の範囲外だが、厳罰叱責間違いなしではあろう。だから、極力気をつけて身バレしないよう、特に今日あった出来事みたいなことは書かないようにしてきたのだが・・・今日だけは書く、書きたい。内容はむにゃむにゃごまかすけどね。

 

客室清掃業務というのは基本的に人間がするものであり、人間がする以上ミスは避けることが出来ない。減らすことは出来るが、どうやったってミスは必ず不意に生じる。それを逆に捉えてチャンスだと考えることにしているわけなのだが、ミスを引き起こす要因は必ずどこかにあるし、その要因を極力取り除くことがそのミスを減らすことに繋がると考えるわけだ。しかし問題は、その要因を取り除くことが困難な場合があるということなんだな。

 

上手い例が思いつかないのだけど、例えば、最近毎日のようにニュースで取り上げられているマンションの杭打ち不正問題。要因の一つに工期厳守というのがあるそうだが、それは新築マンションは一般に青田売り、つまり未だ建ってない建築中に販売され、引渡し予定日が予め定められているので工期を伸ばせない、というわけだ。従って、青田売りという仕組みそのものを見なおさない限りは「工期厳守」が依然として杭打ち不正となり得る要因の一つであり続けてしまうことになる。もちろん、それ以外にも要因はあるし、今回のような大きな問題となってしまえば、青田売りであっても杭打ちの工期を余裕のあるものにすることも可能ではあるだろうけども。

 

で、今日、そういう要因を取り除くことが難しいクレームが生じ、フロント支配人からクソミソに怒られたのである。残念ながらそのクレームがどういうものかは具体的には書かないが、ホテルではよくある話とだけは言っておこう。その要因とは、受託金額が安いことと、メイドがきつい仕事であると世間一般に思われていて、人材確保が難しいことそのものにある。そもそも全然人員不足の状態であり、良質な人材確保など度外視しなければやってられないのだ。来るもの拒まず、余程常識的に考えてあり得ないほど使えない人材でもない限りは、うちは雇って使います。本人が辞めたいと言わないかぎりこちらからは辞めてもらうことはありません。足りないんだから、そうせざるを得ない。

 

もちろんその要因以外で出来る対策は打つ。厳しく指導もし続ける。でも土台無理なのだ。時間をかけて清掃してもらう?アホか、人が足りないのにそんなの出来るわけはない。だから、僕は本音としては、うちの会社に早々にこのホテル受託業務から撤退してもらいたいと常々思っている。人材も揃えることが出来ず、十分な利益も出せないのにいつまで続けるつもりなのか。やっすい給料しかメイドさんたちスタッフに払うこともできないで、冗談じゃない。

 

僕はやるべきことは仕事だからやるけど、うちの会社のバカバカしさには呆れているのだ。