ホテル客室清掃責任者というお仕事

とあるホテルに客室清掃責任者として常駐しています。毎日クソみたいに忙しいです。お暇を誰か下さい。

髪の毛クレームゼロは無理。絶対に無理。

「髪の毛 1日 抜ける」でググると一番に以下のサイトが出てきた。

www.nukeken.jp

 

このサイトによれば、

1日に抜ける髪の毛の本数平均で59本です 2012年7月30日現在

だそうである。 

 

ホテルの責任者になる以前、三ヶ月に一度位の頻度で、とある食品加工工場の特殊清掃作業に加わっていたことがある。そこそこ大きな食品加工工場で、名前を出したら知っている人も結構いると思う。それで、その特殊清掃の担当エリアに入るには、先ず使い捨ての無塵服を着用し、頭から肩まで専用のフードを被り、しっかり一本の髪の毛も出さないように注意して、マスクを着用する。そして、最初に注意深く全身にコロコロをかけ、粘着シートになっている足ふきマットの上をきちんと踏んでから、エアシャワー室で身体を指定されたとおりに動かしてしっかりエアーを浴びてから、やっと担当エリアに入ることになる。

 

食品加工工場的なところはどこでも似たようなものだとは思うが、実はそこまでやっても加工食品への髪の毛混入クレームは根絶できないのである。もっと厳しいクリーンルームですらもゼロには出来ないんだそうだ。もっとより厳密な半導体工場であるとかそこまでのクラスならゼロかもしれないけど、私はその工場での作業の最後で床をダスター掛けしていた時には必ず数本の髪の毛がゴミの中にあったのを実際に見ている。

 

以前にも書いたが、「高級ホテルでは髪の毛一本残すことも許されない」という巷に出回っている話は明らかに嘘・デマだと断言できる。一体誰がそんなあり得ない話を流したのか、いたら小一時間問い詰めたい(笑)。とにかく、そこまで厳しい食品加工工場ですらそうなのだから、普通の人が普通に泊まって、部屋の中で髪の毛を櫛で梳いたりもしているだろうし、シャワーも浴びるし、バスタオルで頭を拭き倒すわけだし、何時間或いは何日も滞在するんだから、それをどんなに丁寧に気をつけて清掃したところで、限られた時間で取りきれる髪の毛なんて知れたものでしかないのだ。一生懸命よく吸う掃除機で丁寧にやったあとですら、コロコロをかけたら何本も髪の毛が取れるのだ。

 

 

ミセスロール レギュラータイプ専用 取替テープ 3本入

ミセスロール レギュラータイプ専用 取替テープ 3本入

 
ミセスロール レギュラーIIタイプ レッド

ミセスロール レギュラーIIタイプ レッド

 

 

ちなみに、うちで使ってんのはこれ↑です。

 

だから、現実の真実の話として、ホテル客室清掃で髪の毛クレームを全くのゼロにする、は理論上(笑)不可能なのである。昔修行した別のホテルで、副支配人みたいな人が「高級ホテルだったら髪の毛なんてお部屋に一本も残さない清掃をしているんだから云々」のような話を良くしてた。してないって(笑)

 

言うまでもないけど、我々が出来るのは、可能な限り一生懸命掃除することだけだし、せめてバスタブの中やベッドや枕の上とか、そういう目立つところの髪の毛だけはないように頑張ることだけなのである。客室清掃経験者なら「今しっかりバスタブを清掃したのに、シャワーでしっかり壁からお湯を流したはずなのに、一体どうして髪の毛が落ちてるんだー!?」という経験をした人は多いはずだ。

 

髪の毛君はね、とにかく細くて見えにくいし、軽いから空気中だって漂ってすぐには落ちてこないし、ちょっと湿るだけで壁とかにひっついて乾くと落ちてきたりもするし、カーペットの繊維にしつこく絡みつくし、予想外のところにいらっしゃったりもするし、ゴキブリ並みというかゴキブリ以上に厄介な代物なのです。だから、「ホテルなら髪の毛はゼロ」とかえーかげんなデマを信じてクレームつけるとか止めてくれと言いたいのです(笑)

 

実は今回言いたかったのはそれだけっす(笑)

 

・・・・ああ、次はもっと役に立つ記事を書かないと。